現在の剱岳山頂は薄曇り、気温は氷点下の-0.5℃、体感は-3.1℃だ。積雪は199cmとまだ豊富にある。山麓との気温差は-5.6℃。日中は弱い霧雨が続き、気温は0.7〜0.8℃で推移する見込み。風は弱いが、高湿度と霧雨により体感はさらに冷え込むだろう。ベースレイヤーは速乾性、ミッドレイヤーはフリースや薄手ダウン、アウターは防水透湿性のあるハードシェルが必須となる。

地面コンディションは、残雪とウェットな岩稜のミックスだ。日中の気温が0℃前後で降水が予想されるため、雪は湿り、露出した岩は濡れて滑りやすい状態となる。この時期の剱岳は落石・滑落のリスクが日本最多級であり、特にカニのタテバイやヨコバイといった鎖場では、濡れた岩に細心の注意が必要だ。アイゼン(10〜12本爪推奨)とピッケルは必携。濡れた岩場での滑落に備え、ヘルメット、ハーネス、セルフビレイコードも携行すること。雨具の上下も必ず着用して行動したい。

雷の兆候はなく、風も弱いため強風による行動制限はない。しかし、霧雨で体が濡れることによる低体温症のリスクは高まる。行動中はこまめにエネルギー補給を行い、濡れた衣類は早めに交換すること。視程は良好だが、滑落・落石リスクの高い別山尾根や早月尾根の鎖場では、三点支持を徹底し、不用意な動きで落石を起こさないよう、常に周囲への配慮を怠らないこと。

夕方18時以降は降水が止み、夜間にかけて気温は-1.5℃まで低下する。雪面が締まり、場所によっては凍結する可能性もあるため、翌朝の行動ではアイスバーンへの対応も考慮に入れる必要がある。