午前8時30分現在、剱岳山頂は雨、気温2.7℃、体感は-1.2℃まで冷え込んでいる。視程は1km未満で、濃いガスに覆われている状況だ。湿度98%の中、9時までは雨が続き、突風は12.4m/sに達する見込み。この時間帯、稜線では体感温度が氷点下深く、低体温症のリスクが非常に高い。

地面コンディションは、雨により岩稜帯が濡れて滑りやすくなっている。特にカニのタテバイ・ヨコバイや別山尾根・早月尾根の鎖場といった急峻な岩場では、足元が不安定で滑落のリスクが日本最多級に高まる。積雪深65cmの残雪は気温上昇で緩み、踏み抜きや落石を誘発する可能性もある。ヘルメットは必携だ。

レイヤリングは、ベースに吸湿速乾性、ミッドにフリース、アウターには防水透湿性のレインウェア上下を必ず着用すること。手袋や帽子も防水防寒が必須だ。アイゼンは残雪区間では有効だが、濡れた岩場ではかえって滑りやすく危険な場合がある。チェーンスパイクを携行し、状況に応じて判断したい。視界不良と濡れた岩場での行動は極めて危険であり、無理な登頂は避けるべきだ。

午後15時頃には降水が止み、曇りへと天候は回復傾向に向かうが、視界の回復は緩やかだろう。このコンディションでの行動は非常に厳しい。引き返す判断も重要となる。