午前7時45分現在、剱岳山頂はほぼ晴れ、気温8.8℃で体感7.4℃。風は穏やかで視程は良好。山麓との気温差は5.6℃あり、標高差による温度変化を意識した行動が重要となる。日中は気温が上昇し12時には11.6℃に達するが、午後15時には強い霧雨が降り始め、夜間にかけて雨量が増し、29日03時には2.6℃まで気温が低下する予報だ。

現在の積雪深は100cm。剱岳の雪渓と岩壁が連続する特徴的な地形では、残雪期のコンディションが続く。午前中は雪面が締まっている場所もあるが、日中の気温上昇で雪は緩み、午後からの霧雨で岩場は濡れ、滑りやすくなる。特にカニのタテバイ・ヨコバイや別山尾根の鎖場など、険峻な岩稜・痩せ尾根では落石や滑落の危険性が著しく高まる。行動は午前中の乾燥した時間帯に集中し、午後からの天候悪化を前に引き返す判断を早めに行うべきだ。

自動リスク判定にある通り、予報期間中に8℃の急激な気温低下が見込まれる。出発前から防寒レイヤーを1枚多めに携行すること。ベースレイヤーは吸湿速乾性、ミッドレイヤーはフリース、アウターには防水透湿性シェルを用意し、行動停止時や夜間の冷え込みに備えダウンジャケット等の中綿入り防寒着を必ず持つこと。午後からの雨で体が濡れると、低体温症のリスクが急増する。アイゼンとヘルメットは必携。チェーンスパイクでは不十分な箇所もあるだろう。

今日の雷のリスクは低いが、風は夜間にかけて最大9.1m/sの突風が予想される。特に稜線では風の影響を受けやすく、体感温度をさらに下げる要因となる。午後15時以降の山頂付近での行動は非常に危険であり、夜間の行動は推奨しない。