富士山頂は現況-5.7℃、体感-9.4℃と真冬の様相を呈している。山麓との気温差は-15.1℃に達し、標高差による厳しい環境変化が顕著だ。日中も気温は-3℃から-4℃台で推移し、体感は概ね-5℃から-10℃程度となる。森林限界以上の遮蔽物のない斜面では、穏やかな風でも体感温度が急激に低下するため、厳重な防寒対策が必須となる。

積雪深は0cmとあるが、日中の気温が氷点下であるため、特に日陰や窪地では残雪や凍結箇所が点在する可能性が高い。山頂火口お鉢めぐりや吉田口などの急登では火山礫の岩稜露出が主体だが、吹き溜まりや日陰には部分的なアイスバーンが予想される。軽アイゼンまたはチェーンスパイクは携行必須。滑落に備えピッケルも有効だ。防寒レイヤリングは、吸湿速乾性のベースレイヤー、保温性の高いフリースや薄手ダウンのミッドレイヤー、防風防水性のアウターシェルを重ね着すること。手足の防寒とバラクラバも不可欠である。

雷のリスクは低い。強風も最大突風7.2m/sと比較的穏やかだが、独立峰である富士山では天候の急変に常に注意が必要だ。低体温症のリスクは非常に高い。適切な装備と行動食、水分補給を怠らないこと。標高3,776mの富士山では高山病のリスクが常に存在する。体調に異変を感じたら直ちに下山すること。この時期の富士山は冬山であり、夏山装備での入山は厳禁。冬山経験者で適切な装備がある場合のみ行動可能だ。夕方以降は気温が-8℃台まで冷え込むため、夜間の行動は避けるべきである。