幌尻岳山頂は現在、残雪68cm。気温は氷点下で、日中の体感気温は-8℃を下回る。山麓は10℃を超え春の陽気だが、山頂では冬の様相が色濃い。地表は残雪と風で固められたアイスバーンの混在が予想されるため、アイゼンとピッケルは必須装備となる。特に日高山脈特有のカール地形では風の影響を強く受け、雪面が硬く凍結している箇所が多いだろう。

額平川コースなど沢渡渉を伴うルートでは、山麓の気温上昇により雪解けが進み、沢の水量が増している可能性がある。渡渉箇所が20回を超える額平川コースでは、水量増加は行動を著しく困難にする。無理な渡渉は避け、引き返す判断も重要だ。

夜間から翌早朝にかけては快晴となるものの、風速は10m/sを超え、突風は30m/sを超える予報。この強風と氷点下の気温が重なると、体感気温は-14℃近くまで低下する。稜線での行動は低体温症とバランスを崩すリスクが極めて高く、行動適否は慎重に判断すべきだ。ベースにメリノウール、ミッドにフリースと薄手ダウン、アウターに防水透湿性シェルと厚手ダウンの重ね着が最低限必要となる。