北岳山頂は快晴に恵まれ、視程は14km以上と広がる絶景が期待できる。広河原起点からの白根御池ルートや、特に高度感のある八本歯のコル周辺の岩場は現在、積雪なく乾燥した状態が続いている。しかし八本歯のコルでは岩場の連続が続くため、滑落には常に細心の注意を払い、三点支持を徹底するとともに浮石の有無を都度確認しながら慎重に通過すること。

日中の気温は最高で5.8℃まで上昇するが、風の影響で体感は0.1℃から3℃程度と依然として低い。行動中はベースレイヤーに速乾性のもの、ミッドレイヤーにフリースや薄手ダウン、アウターには防風性・防水性に優れたシェルを必ず着用すること。休憩時には体温低下を防ぐため、さらに保温着を重ね着する準備が必要だ。現在の地面コンディションは岩稜露出が主体であり、アイゼンやチェーンスパイクは不要だが、雨具は上下必ず携行し、手袋と帽子も必須装備とする。

雷雨の予報はなく、風も日中最大突風8.7m/sと比較的穏やかで、強風による行動制限はないだろう。低体温症のリスクは適切な装備と行動食摂取で十分回避可能だ。今日の北岳は全体的に登山に適したコンディションだが、3000m級の高山であるという認識を常に持ち、万全の準備と冷静な判断で行動すること。夜間から翌早朝にかけては気温が氷点下(-1.1℃)まで低下するため、夕方以降の稜線での停滞は絶対に避けるべきだ。