剱岳山頂は快晴で視程二十キロメートル以上。午前七時現在の山頂体感気温は二・八度。山麓との気温差は五・六度と大きく、標高差による温度変化を考慮した行動が求められる。日中は気温が上昇し、正午には一〇度を超える見込み。風は終日穏やかで、突風も弱い。

積雪深は七四センチメートル。日中の気温上昇で雪渓は軟化し、ザラメ状となる。雪解けが進むことで、別山尾根や早月尾根の鎖場など、岩稜帯は露出しているものの、雪解け水で濡れている箇所や泥濘も予想される。特にカニのタテバイ・ヨコバイのような急峻な岩場では、濡れた岩は滑りやすく、剱岳特有の落石リスクも高まる。ヘルメットは必ず着用し、浮石に注意しながら慎重に通過すること。

雷や強風のリスクは低いが、日中の気温上昇に伴い体力の消耗も早まる。行動中は速乾性ベースレイヤーにフリースなどのミッドレイヤーで調整し、休憩時には防風性のあるアウターや予備の保温着を着用し、低体温症に備えること。夕方以降は気温が四度台まで低下する。雪渓歩行には十二本爪アイゼン